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築年数の経過したリゾートマンションの購入時の注意点について

リゾートマンションは、築年数が経つと管理状況・修繕・住民トラブルが資産価値に直結します。

さらに、管理組合の不透明な運営や理事長の不正があると大きなリスクになります。

以下に「築年数の経過したリゾートマンションの購入時の注意点」と「管理組合の不正リスク」について整理しました。

 

築年数の経過したリゾートマンション購入時の注意点

1. 建物の修繕・維持状況

長期修繕計画が策定されているか、その内容が実際に実行されているかを確認。

外壁補修・屋上防水・給排水管の更新など、大規模修繕の履歴をチェック。

築30年以上だと、修繕を先送りしている物件は急に大規模費用が発生する可能性あり。

 

2. 管理組合の健全性

管理組合の総会議事録を必ず確認(過去2〜3年分)。

修繕積立金の残高、赤字や滞納率をチェック。

経理が透明か、定期的に監査をしているかを確認。

 

3. 管理費・修繕積立金の妥当性

リゾートマンションは常住者が少ないため、1戸あたりの負担が高くなりがち。

管理費・修繕積立金が極端に安いと、将来の修繕費が不足している可能性が高い。

値上げ予定や一時金徴収の議論があるかも重要。

 

4. 入居者・利用実態

リゾート利用が多い物件は、空室率が高く「ゴーストマンション化」していることも。

実際に平日・週末に訪れて稼働率を体感すると良い。

Airbnbなどの民泊利用が多いと、トラブルや管理コスト増につながる場合もあります。

 

5. 立地・周辺環境

リゾート地は交通手段・買い物利便性が重要。高齢になっても利用できるかも検討。

将来売却する際、需要があるエリアかどうかも重要(人気エリアは値崩れしにくい)。

 

管理組合理事長の不正や私物化のリスク
よくある不正・問題事例

管理費・修繕積立金の流用

理事長や理事が業者と癒着して工事発注(見積もり水増し、特定業者への発注)

共用施設の私物化(駐車場やゲストルームの優先利用)

情報隠蔽(総会で重要な情報を報告しない)

 

見抜くポイント

議事録で「反対意見が封じられていないか」をチェック。

工事契約が不透明に特定業者ばかりになっていないか。

外部監査(会計監査)を導入しているか。

管理会社がしっかりチェック機能を果たしているか。

※不正が疑われる場合は、住民有志で監査請求・臨時総会を開ける制度がありますが、外部から購入前に調べるには「議事録」「管理会社の対応」「地元の評判」が一番の手掛かりです。

 

まとめ

築年数の経過したリゾートマンションを買うときは

修繕履歴と積立金の健全性

管理組合の透明性(議事録・監査体制)

住民の利用実態と稼働率

を必ず確認することが重要です。

 

追加:築年数の経過したマンション(特にリゾートマンション)を購入検討する際に、管理組合へ必ず確認すべき質問リストをチェックリスト形式で整理しました。

このリストを持って総会議事録や管理会社に確認すれば、リスクを大幅に減らせます。

管理組合に必ず確認すべき質問リスト

① 管理体制について

☐ボックス管理会社はどこか?委託内容は?(清掃・点検・会計など)

☐管理人は常駐か、巡回か?

☐管理組合の理事会は定期的に開催されているか?

☐議事録は適切に残され、閲覧できるか?

② 財務状況について

☐修繕積立金の現在残高はいくらか?

☐修繕積立金の滞納率は何%か?(5%以上だと要注意)

☐管理費・修繕積立金の収支に赤字はないか?

☐過去に一時金徴収があったか?今後予定はあるか?

③ 修繕・建物維持について

☐長期修繕計画は策定されているか?最新版は何年か?

☐過去にどのような大規模修繕を行ったか?次回の予定は?

☐給排水管・エレベーターなどインフラ設備の更新計画は?

☐外壁や屋上防水の修繕履歴は?

④ ガバナンス(組合運営)について

☐理事会の選出方法は公正か?毎年選挙・持ち回りか?

☐外部監査(会計監査)を導入しているか?

☐工事業者の選定方法は入札か?特定業者に偏っていないか?

☐過去に不正やトラブルが報告されたことはないか?

⑤ 住民・利用実態について

☐定住率とリゾート利用率はどのくらいか?

☐民泊や短期賃貸は禁止か?許可されているか?

☐騒音・ゴミ・駐車場利用などのトラブルはないか?

☐高齢化が進んで管理組合運営が滞っていないか?

⑥ 将来のリスクについて

☐修繕積立金の将来シミュレーション(不足見込み額)はあるか?

☐直近で予定されている大規模修繕の予算と資金調達方法は?

☐解体・建替えを見据えた検討が行われているか?

※このチェックリストを使えば、「管理組合の財務・ガバナンス・住民実態」を総合的に把握できます。
特に 議事録・修繕積立金の残高・滞納率・大規模修繕の履歴 は最重要ポイントです。